私たちは、新郎家、新婦家の御縁を結ぶ結納の品をつくる場を「結い場」と呼んでおります。
ここでは、手作りにこだわる全国結納センターの真髄である結い場とそこで働く職人たちを紹介いいたします。
ご注文を受けてから、「本体班」、「巻込み班」、「紙折班」に伝票が渡ります。
伝票に基づき、それぞれ受け持ちの品をつくります。
出来上がった品を出荷班に集約して、検品の後、丁寧に梱包してお届けしています。
・作業説明
本体班では、結納品のメインになる「本体」(お茶飾り)や、こぶでつくる「二見ケ浦」、こぶやスルメを使う「宝船」、藁でつくる「勝男節」、大きな商品だとその高さが1「m」近くにもなる「島台」、雄鯛、雌鯛を飾る「賀慶鯛」等の大きくて立体的な品をつくっています。また、新しい結納品の考案や、お客様の注文に合わせた水引細工の提案なども行なっています。
・リーダーの想い
私たちがつくる結納品は、力を込めなければつくれない品が多いです。切れたり、弛んだりしないように、また、この結納品を送られる方、結納品を納められる方にお慶びいただけるように心も力もこめて結納の品をつくっています。
・作業説明
主に、九州式結納、関西式結納につかわれる松竹梅をつくっています。
大別すると、松竹梅が一体になった形と、松竹梅がそれぞれ独立した形に分かれます。小さいものでは高さ15cmくらいですが、大きなものになるとその高さが60cm近くになります。三つ編や五つ編で丁寧に巻きあげ、最終仕上げの段階で形をつけて命を吹き込んでいます
・リーダーの想い
私たちは女性だけの班ですが、男性顔負けの「力」がなければ商品を完成することができません。更に女性特有の繊細さを織り込み、選ばれた新郎家、納められた新婦家の皆様に満足していただけるよう心をこめてつくりあげています。
・作業説明
「紙折班」は、文字が表す「紙を折る」ことから始まり、飾りになる鶴や亀、松・竹・梅、小宝などを水引でくくりつけています。大きく分けると「のし」、「末広」、「結納料」、「目録」、「友白髪」、「こぶ」、「するめ」、「指輪飾り」等のアイテムがあります。結納品には関東式・関西式・九州式などの地域性があり、その地域に合わせた結納の品々があるわけですから、紙折班が扱うアイテムは数百種類に及びます。それらを迅速に間違えることなく丁寧に親切にまごころを込めてつくりあげています。
・リーダーの想い
私たちが取り扱う品はとても種類が多いため「絶対に間違えないこと」が大前提になります。それをクリアするためにチームワークを大切にしています。みんなで声を掛け合い幾度となく検品をして完璧な品をつくりあげています。そして、その過程で、例えば松を形づける時には男性らしく、鶴を形づける時には優雅になど、それぞれの飾りに合った想いを込めて、ご注文の品々を用意しています。
・作業説明
「本体班」、「巻込み班」、「紙折班」でつくられた結納の品々がすべて出荷班に集まってきます。その他に、飾りを置く「台」や「人形」、「屏風」、「もうせん」等を準備して、最後に不良や欠品がないかを確認しています。問題がなければ化粧箱や段ボールを準備して梱包したのちにお客様の元へと送り出しています。
・リーダーの想い
最後の砦なので毎日が緊張の連続です。とにかくお客様に納得していただける品が届くように、それだけを考えています。でも、最後には必ず、どうぞ滞りなく結納の儀式が執り行われますように。そして、両家にとって幸せな結婚へとつながりますようにという想いを込めて結納の品を送り出しています。
vol1.手作りの現場
vol2.松竹梅〜本体編〜